中学生国語の指導方針

中学生の国語指導についてのご案内です。

入塾前

入塾前の段階で基本的な力が備わっているかを確認します。

  • 漢字の読み書き(小学校で学習する範囲)
  • 品詞の理解具合
  • 文章の読み取りおよび作文能力
  • 口頭での受け答え

おおむね、事前ヒアリングによって、小5〜中1くらいのレベルの問題を課します。高成績帯の生徒でも、品詞について知識がなかったり、漢字の書き取りが苦手だったり、記述問題が書けなかったりというのは日常茶飯事です。実際、千葉県の公立御三家は90点くらいが目安ですが、最上位層とされる生徒でも10〜15点分くらいはそういったタイプの問題で落とすことがあります。その辺りの力をしっかりと確認しておきます。

実力テストで80点を切るくらいのレベルだと基礎力はかなり不安がありますから、どの時点までさかのぼるかを見極めるために、もう少しレベルを下げて確認することもあります。定期テスト40〜50点くらいの生徒だと、ものによっては小1〜2くらいまで戻ることも珍しくありません。実際、小2で出てくる漢字・語彙はバカにできません。百発百中できる中学生の方が少ないのではないでしょうか。。。


全体方針

  • 語彙力増強:漢字の字義を常に考えられるようにし、言葉に対する感度を高める
  • 日本語文法:文の基本構造(述・主)に意識を払えるようにする
  • 文章読解:文章と正面から格闘し、問いに答える意識と技術を身につける

言葉は知ってるもん勝ちです。中学校の国語で、実力テスト80点を切るレベルだと、かなりの語彙力不足であることが原因としては多いです。言葉を知らない。
日本語の語彙は当然漢字の読み書きとも地続きですし、字を見て意味を考える、熟語を見てその組み合わせから意味を考える、という日常的な意識づけの有無が非常に重要になります。
まず当塾ではその点に手を入れていきます。現時点の力を測りつつ、小学生レベルのドリルでも遠慮なく投入します。日常で使う言葉もあらためて深入りして考える、というのを普段の会話レベルから実践しています。

お子様の作文を読んで、日本語がおかしい、と感じることはありませんか?
多くの場合、述・主の対応がしっかりできていないこと、付属語の使い方(特に助詞)が怪しいこと、この辺りに原因があることが多いため、日常の学習を通して、しつこく確認していきます。これは国語に限らず、英語や数学など他教科の学習中でも、また日常の会話においてもチェックを重ねていきます。

文章読解には何かとっておきのテクニックがあるのでは、と思う人もいるかもしれません。それっぽいことを得意げに語ることはできますが、自ら文章を正面から読み、書いてあることを掴み、思考の海を泳いで、作問者と対峙する。これに尽きます。これが自然にできるようにしていくため、時間はかかりますが、昨今の「たくさんの文章を読んで情報処理を素早く」が要求される全教科に対して有効手となり得るため、きっちりと取り組んでまいります。


語彙力増強

言葉を知らない―。

これは学力の高低に関係なく、生徒指導をしていてかなり深刻なことと感じています。決して、お子様だけの問題ではありません。国語のテストで60点を割ってしまうくらいの苦手にしている生徒はもちろん、東大京大を受験するというレベルの生徒でも感じるところです。

語彙力は日常から言葉に対して感性を鋭く持つことが肝心です。その意識が芽生えると、単なる漢字ドリルからでも大きく吸収ができる。漫画やアニメ、ゲームからでも少なくないものを身につけられます。

当塾は塾での学習時間を多く確保してもらうことによって、塾長や講師との対話や適切な教材への取り組みを通し、少しずつ感度を高めながら言葉を身につけてもらいます。半年、1年と時間をかけることで、塾にいる以外の時間でも言葉への意識が変わる、そういう指導をしています。

肝心なのは、国語の勉強だけでなく、他の教科やゲームなどの取り組みの中でも常に枝を伸ばしている点です。全教科に精通するプロならではの指導をぜひ味わってください。


日本語文法

お子様の書いた文章、「自然な」日本語が使えていますか?

これがなかなか難しい。千葉県の高校入試では200字作文が出題されている関係上、必ず作文指導をしますが、内容も文構造もガタガタ、というところからスタートする生徒は珍しくありません。むしろ普通。成績上位で東葛飾を受験するレベルの生徒も、中身はまずまず作れているが「なんか変な日本語だなぁ」と言われる、そういうものです。

主原因としてはもちろん語彙力の問題は大きいですが、国文法の知識、いや感覚的に国文法が身についていないこと、述部-主部の関係性を意識できていないこと、このあたりが大きいです。

「感覚的に」などと言うと国語の先生からお叱りを受けそうですが、

 先生言われる
② 先生言われる

この2つの文、①が受身の「れる」で②が尊敬の「れる」ですが、普段いちいちそんなことを考えますか?今までの日本語圏中での生活において、理屈の説明抜きに「わかる」のではないでしょうか?
これが分かる生徒はそのまま理屈に落とし込んでいく。感覚的に分からない生徒は、理屈も交えながら、感覚を落とし込んでいく。それは身振り手振りを含めて五感すべてで体得してもらいます。

国文法の学習は、この感覚を理論で説明し、理解するものです。付属語は日本語を扱う上で非常に重要です。感覚的なものを言語化し、理屈を学ぶことで自分で使える武器とする。そういう意味で、文法学習はもちろん、やはりこれも英語や数学など他教科の学習中にも指導を混ぜる、そういう勉強ができるのが、寺子屋はじめという塾です。

述部と主部の関係性については、この順番で述べていることにまず意味があります。さらに、「述語」「主語」としていないのもポイントです。生徒自身が持つ大まかな感覚から緻密な理論へ。このあたりはまた別の機会に書きたいと思います。

文章読解

文章を「読む」、文章の要約を「書く」、問題文を「読む」、問題の答えを「書く」。

テストで実際に採点されるのは最後だけです(要約が試験問題で課されることもありますが)。ですが、その前の3つを手抜きしてはそこに辿り着きません。どこが弱くても最後がズレます。結果として点数が削られていく。

この中で、軽視されがちなのが文章の要約ではないでしょうか。次いで問題文を「読む」こと。

いわゆる国語ができる人は、それはもう瞬間的に頭の中で要約して繋げてまとめて、をしています。文章の濃淡が見える、もしくは色が見える、そういう表現をすることもあります。
誰もがそれを真似するのは難しいとは思いますが、今自分が読んでいる文章のコアをキャッチする能力、文章の濃いところを見る力を鍛える上で、要約練習というのは大変に有効です。

ある程度のレベル(たとえば、中2生で小5~6教材の文章が読める)であれば、少しずつこういう練習を入れていきます。当然、文法や語彙の学習にもなりますし、一石三鳥か四鳥くらいにはなる学習です。

ただこの学習が難しいのは、適切な添削がなければ効果が上がってこないこと。添削次第で100が120にも10にもなってしまいます。これは国語の専門家が直接指導する当塾の強いところではないでしょうか。

問題文を読む、というのは、簡単に言えば「何を聞かれていて、何を答えなければならないのか」をきちんとチェックすること。そんなことみんなできると思うでしょう?実際、大学受験で上位層の生徒でも色々やらかしますし、千葉の高校受験、作文などは全く見当違いの解答をつらつらと200字も書いている、というのはむしろ多数派です。

こうした点に気を配り、常に確認しながら生徒自身が意識できるようにする。そういった指導をします。


おわりに

個別学習塾において、国語はどうしても英語・数学の次という優先順位になりがちです。さらに、「自分はそこそこできる」と勘違いをしている生徒が多いというのもあります(これは本当に多いです)。高校受験では、国語を最低ラインでキープして残り4教科で勝つ、という作戦を取ることもあるでしょう。
いずれにせよ、その時はよくとも、その先で必ず壁にぶつかります。もはや受験がどうこうではなく、この文明社会において、言葉を扱い、文字を扱うのは必須の能力だからです。

たしかに、国語という教科そのものに使える時間は限られているのが現実です。ならば、どの教科を学習しようとも、すべてにおいて国語の力を鍛える要素を入れていけばいい。そして限られた国語の学習時間に磨き上げる、そういう手法は忙しい中学生には特に有効なのではないでしょうか。

つらつらと書いてきましたが、まあ「プロにどーんとおまかせ」が一番です。私も門外漢な分野については多少高くついてもプロに頼んでいます。それが確実。

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