学力の真ん中は「4」(中学生編)

今日から後期スタート。先週は通知表を見てあれこれと考えた保護者の方も多いことでしょう。特に中3生はもう今回の前期の成績で私立はほぼ決まりますし、3年次内申の基礎ですから、今回の数値をもとに3年間の合計値を見て、公立も出願校を考えていくことになります。

5段階評価ですが、いつも書いているように、「3」は真ん中ではありません。通知表の「3」は定期テストで40点程度でも取れてしまう。「教科の知識や理解は不足しているけど、態度は悪くないし提出物も頑張っている(ように見えますよ)」という評価と考えておけばいいでしょう(無論、生徒によって前後しますが)。

通知表で「4」を取っている科目が、だいたい偏差値で見ると45~55くらい、すなわち平均前後のラインになってきます。これも、「まだまだ足りないけどとりあえず基礎的なところは分かってそうだし、取り組みの姿勢も特に問題ありません」という評価ですね。


3年間で全教科すべてが「3」だとすると、合計81点。これは、近隣だと、偏差値38~40くらいの高校の合格者中央値です。偏差値45前後の近隣高校だと、合計で90点以上はほしいところ。つまり得意科目は(それが体育なり美術なりでもいいですが)、3教科くらいは常に「4」を取っていてやっと戦える計算です。
偏差値50前後とされている学校は95~105点くらい。9教科のうち、半分以上である5教科で「4」を確保して3年間なら96点。技能教科は得手不得手があるでしょうから、もしここが「3」であるとすれば、国数英理社の5教科がコンスタントに「4」を取れていてやっと偏差値50くらい、と考えておけば目安を大きく外すことはないでしょう。

ちなみに、偏差値が55~60くらいの高校だと、110近くは欲しいところですね。オール「4」なら108点。やはり技能教科で「3」しか取れないという場合は、5教科で「5」を確保しにいかなければ点数が不足します。


通知表の数字だけで入試は決まるものではありません。5点10点足りないところから、本番の点数できっちり取りきっての合格者も教え子には多くいます(世の中的には『逆転合格』などと呼ぶのかもしれません。私はそうは呼びませんが…)。ただ、今が中1なら、今から手を打つことで2年後のビハインドは回避できる可能性が高まりますし、中2でもまだまだチャンスはあるでしょう。中3はもうこの時期には本番得点力をつけるしかないですが、それはそれで大変ですからね。。。

現状、「3」の評価をもらっている教科は学力的にはなかなか危ういということです(「4」でも「できる!」という評価ではないのでわりと危ういのですが)。「2」だと、知識や理解もまずいし、もうちょっと真面目に取り組んでくださいねという先生からのメッセージです。まずは人の話を聞くこと・提出すべきものを期限内にきちんと出すことというのをしっかりやりましょう。

勉強をするということは、小手先で数ヶ月でちょちょいとなんとかするというものではありません。世の中で親の庇護なく生きる力を身につける。受験という節目はそれを意識的に行える機会です。今すでにまずいかもという兆候が出ているのであれば、早めにしっかりと勉強する環境を作りましょう。

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