当塾では、塾長の添削が必要な問題については原則すべて添削を入れています。
国語の記述問題や本文要約、小論文はもちろん、英文和訳、英作文、数学の証明問題などまあ色々です。古文の口語訳なども対象ですね。中学生は時期によって入試作文もやっていきます(この数ヶ月は大阪C問題をだいぶやりました)。
私の行う添削は、その設問に対して「正解かどうか」「どこが間違っていてどう直せばいいか」を見るものではありません。いやその辺も一応は見ていて指摘もしますが。。。
よほど完成度が高く、私から見てツッコミどころがほぼない、となれば別ですが、ほとんどの場合はまだまだ改善点があります。問題集の模範解答に近いものが書けていても、赤本の解答例を上回るものが書けていたとしても、です。
生徒自身が思考しまくる・調べまくることで、より良い解答に近づく。そのためのきっかけ、補助輪を添削で色々書いています。生徒によっては「ここちょっと気持ち悪い」「言い回しがしつこい」みたいな添削(添削?)も普通にあります。この春に京大に通った生徒に対しては、終盤戦は大体こんな感じ。英語でも「この文脈だとニュアンス的にこれはちょっとズレてる」とだけ言って、どうズレているのか、じゃあどういう表現がより適切かというのは自分で調べて考えて、を促すわけです。
まあこれは極端な例ですが、生徒の学力の段階や性格的なものまで踏まえた上で事細かにやっております。この添削中心の指導をオンラインで担当させていただいている塾もあります。そこそこには貢献できている……はず。
さて、この指導は何往復もすることが前提になります。重たい小論文などは一つのもので4〜5往復も当たり前くらいの感覚です。内容を作ること、文章表現を工夫すること、一つの課題に深く沈み込んで思考を巡らせること。そういうのを自力でできるようにする。そういう訓練によって力をつけて入試を突破してもらうのです。
特に、一つの問題にあれこれと沈み込む学習をしている生徒は少ない。学校の課題に追われたり、「参考書ルート」に沿ってあれこれこなしたり、映像をたくさん見たり……。それの功罪は別として、これでは自らの奥底から捻り出してくる、というのはなかなかできないと思うのです。
もちろん、この力が育ってくれば、全ての教科に還元されます。あまり勉強しなくてもサクッとお勉強できてしまう人がたまにいますが、そういう人はおそらく10歳くらいまでにそういうのが無意識に習慣づいているのではないかな、と見ています(私の感覚的に、ですが)。
上記の指導は、ある程度の学力がついてきてから、ですね。
土台がボロボロ、まずは基礎の基礎からという生徒だと、塾長はレオニダス1世と化しますからね。思考のための足腰を作るところからしっかりとやりましょうね。