学力をちゃんとキャッチできるか?

お子様の学力がどれくらいのものか、正確にキャッチするのは難しいものです。経験豊富な講師であっても苦労することは普通にあります。

分かりやすいところでいくと、小学生で学校のカラーテストが70~80点台だと、「けっこうマズいかもな」と感じた上で、実際にいろいろとやってみてもらったり、直接会話をしたり、そんな中で現状を把握していきます。個人差はかなりありますが、まず1学年以上は遡らないといけないかなぁという感じはありますし、教科や単元によっては3~4学年分戻すことも。

中学生の定期テストだと、まあこれはテスト自体の難易度も差がありますが、たとえば英語40点くらいと聞けば、「まず何も分かってないだろう」と考え、実際に確認したら時制は分からない、人称代名詞は覚えていないか、覚えていても使い方と意味が分かっていないか。下手するとbe動詞も分からない。生徒によっては、アルファベットを正確に書けるようにするところからおさらいしなきゃ、ということも決して珍しいことではありません。

数学80点はどうでしょう?平均60点くらいで80点取ってれば「そこそこ」でしょうか?しかしこれも、なんとなくで乗り切っている場合が珍しくありません。この点数帯の生徒だと、きちんと備わった学力で考えて解いて正解になっているのか、なんとなくワークの類似問題だったからよくわからないけどふんわりで解いて正解になっているのかというのを見極めていかないといけません。実際に20点は落としているわけで、どう落としているのかも見なければ。

(ちなみに、「計算~標準問題までが完璧で応用問題で落としてる」と「応用問題まで解けていてるけど計算の取りこぼしが多い」では、私は後者の生徒は実際かなり危ういところにいると見て指導しています。計算の取りこぼしは「ケアレスミス」という認識ではなく、それが実力という認識です)

国語はどうでしょう?定期テストの点数では私は国語の実力は判断できないと見ています。ワークの問題の切り貼りが多いテストであればなおさらです。まったく初見のものを目の前でやってもらって、目の動きも含めて観察し、判断しています。(私がそこまで見ていることは生徒が気づいて変に意識しないようにしています)


保護者の方がお子様の学力を判断する上で、テストの点数、順位、偏差値などはひとつの指標になっていると思いますが、現実的にはそこで出てくる数字よりも「ふわふわとマズい」ことが多いのです。千葉県の公立入試の英語、平均点は高いですし、それなりにみんな点数を取るのですが、30~60点くらいの生徒だと、実力が反映されているのかは点数だけでは分からないのです。なにせ1問3点で選択問題が多数ある。なんとなくふわっとで毎回の模試が50~60点になるということも十分にあり得ますし、実際にそういう生徒はいました。

早めに専門家に見てもらうのがいいと思います。ところによっては営業されるかもしれませんが……。


中1は最初のテストを終えたばかり。今回の点数が今後の基準になってきます。50点60点で満足するようになるのか、80点では飽き足らず90点100点を常に狙う気持ちを持てるようになるのか、中1の前期にどう取り組むかが重要です。

一度染み付いた意識を高めるのは簡単ではありませんし、時間もかかります。せっかくなら最初から基準を高めに。もうすぐ夏休みもありますから、取り返すには絶好の時期でしょう。

「もっと下がってからでいい」「中3になってからでいい」「部活引退してからでいい」では、今描いている進路は難しいかもしれません。

保護者の方の決断一つで大きく変わるかもしれません。お問い合わせはお早めにどうぞ。

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