英単語を覚える

英語は単語を覚えていないとお話になりません。

無論、文法は大切です。英文のルールは身につけておかないと困る。
解釈も重要です。一文一文を正確にキャッチする練習をしておかないと、変な読み違えをします。
長文演習は言わずもがな。

ですが、これらの学習の前段階として、基本的な単語は覚えておいてもらわないと学習になりません。

ある程度の基礎単語が頭に入っていれば、あとは語彙力の増強は文法・解釈・長文・リスニングなどの学習と並行して行えます。
ですが、たとえば「son」を見て「息子」という意味が分からない、「apple」が書けない、そんな次元では何もできません。「make」の過去分詞形が分からない、という状態で受動態や現在完了の演習ができるでしょうか?華麗な説明で文構造は理解できるかもしれません。意味もわかるかもしれません。しかし、圧倒的なまでに「書けない」「読めない」状態なのは必定。どれだけうまい授業を受けたところで、学力向上にも点数アップにも繋がりません。

そして、中学生で英語が苦手(定期テストで50点を切るレベル)というのは、こういう誰もが読み書きできて当然と思っている英単語が「分からない」「書けない」場合が多いのです。今だと、小5〜6で学習することになっている英単語と申し上げてよろしいでしょう。

英語が苦手な場合、文法やらなんやらよりも優先してまずここからやります。中3であっても、容赦なく小5の単語リストから覚えていってもらいます。


ではそこそこ英語が得意な生徒はどうでしょうか?例えば、中3春の段階で英検3級を持っていたとします。

この場合、まずは英検3級範囲の英単語が読み書きできるかの確認から入ります。準2級を持っているなら、やはり準2級の英単語、状況によっては3級まで戻ることも。

英検の取得級は、必ずしも実力を示しているわけではありません。それだけ攻略法によって取得が可能なものではあるのですが、ただ持っているというだけで実力がおざなりでは困ります。

まあでもこれくらい取れるようなら極端に読み書きできないことはあまりないので、基礎的な語彙のチェックをかけながら、文法の整理や一文解釈、読解演習やリスニング・スピーキングの鍛錬を並行していきます。いや優先度的には今はスピーキングを一番に持ってきますかね。上の級を狙ってもよいですが、ある程度は相応の実力を身につける、そういう姿勢が大切です。受験に使う上にリミットまで時間がない、という喫緊の事態なら別ですが……。


単語の暗記について、ガムシャラにノートに書き殴るのも一つの方法かもしれませんが、あまり推奨していません(それで覚えられるならいいですけど)。やはり音とスペルを結びつけていくことが肝要です。目先の100個を覚えるなら、発音ガン無視で書き殴れば80個くらいは書けるようになるかもしれませんが、1000個2000個と覚えていくのを全てそんなことするのは難しいわけで、音だけである程度は正しく書けるように、が大切になってきます。

単語の暗記は家でしてこい、は正論ですし、ある程度英語の学習が自分でできるようになってきたら私もそう指導しています。ですが、まだまだその域に届いていない、覚えるという行為が体得できていない中高生がそれなりにいるのは事実(昔の私でもそうでしたので)。そういう生徒は私が見ている前で直接、あの手この手を試しながら覚える努力をしてもらう、という形を取っています。

ゆえに、当塾ではたくさんコマ数を取ってもらうほどお得、という形にしているのです。


大体はこの手の訓練を手抜きしていると伸びないのです(一定のラインまではなあなあで切り抜けられるかもしれませんが)。

根性論は好みではありませんが、いかに覚えやすい技術を身につけ、それを駆使したとしても、何千個も覚えるというのは気合と根性が必要というのは否めません。

ほとばしる知性の泉とまで形容される塾長ですが(聞いたことない)、こういう時はゴリゴリ体育会系マッチョマンとなりますので、よろしくお願いいたします。(嗚呼、シックスパックは遠い過去)

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